薬を管理する

家族に高齢者がいる場合、薬の管理というのは本人に任せるよりも、家族が行う方が断然安全であると言えるでしょう。高齢者の判断能力の低下というのは、認知能力の低下や身体的衰えなどから影響を受けうるものと考えられるでしょう。基本的な薬への知識不足や薬を多く服用することへの理解不足などによって、他の医療機関などとの重複服用などが生じる危険性があるのが、高齢者の管理ではないでしょうか。病院で服薬の説明などを一緒に受けたり、実際に服用の際に気をつけたり、回数や容量などの確認をするというのは重要な管理であると言えるでしょう。日本老年医学会のハンドブックによると、複数の薬を配合剤としてまとめ、薬剤数を少なくすることや、服用法の簡易化や、飲みやすい形に薬剤を変更するなどの工夫も考えられていることがわかるようです。また、アルバイトの医師など、不定期に通院する医師の処方の場合、薬剤師にしっかりと服用の用途や必要性などをダブルチェックしてもらうということも必要不可欠と言えるでしょう。入院して治療を行っていた人は、退院時、薬剤師との相談の上、医師に簡易化を提案してもらうことは、服薬について大切な働きかけと言えるでしょう。

もちろん、家族ではなく、自身にとっても同じことが言えるでしょう。旅行先などで服用しなければならない状況になった時、医師や薬剤師に自身の薬の管理についてアドバイスをもらうのも良いでしょう。

薬物有害事象減少にむけて

薬物有害事象の原因というのは、多くの要因が複雑に絡み合って生じることが多いのではないでしょうか。特に、高齢者患者の場合、薬物の影響によって生活機能が低下しやすいということが、多くの比較試験によって報告されているようです。高齢者の外来患者複数人を対象に行った研究では、認知機能や転倒のリスク、さらには経済的問題などを総合的に評価して薬剤服用の介入を行ったところ、非介入群に比べて、介入群では薬物有害事象が35%も低下していたことが報告されているそうです。

生活機能評価は、認知機能だけでなく精神状態、視聴覚、手指巧綴動作などのも対象とし、さらに薬剤費を支払う経済力また服薬介助を含めた家族などの介護力も評価項目として含む必要があるとされ、在宅の場合は、一人暮らしか家族関係は良好かなどの確認、喫煙や栄養評価についても大切な確認事項と考えられているでしょう。生活機能が低下すると、その対象療法として薬剤の相対的な過量投与を誘発しやすくなるとの報告もあります。

生活機能の評価は多く要因が含まれるために、多職種連携によるチームで行うことが理想と言えるでしょう。しかし、現時点では、どの生活機能評価が有用であり、コストパフォーマンスが高いかどうかは現在のところ分かっていないようです。医師の求人サイトなどを覗いてみると、現在では様々な働き方のできる医療機関が多く、自身の家族のことなどと照らし合わせて、より親身になった治療や薬剤処方を心がけてもらえる可能性は大きく広がっているでしょう。しかし、高齢者の場合、理解できる範囲が限られている場合もあるため、家族の協力が必要不可欠と言えるでしょう。

自分が健康で楽しい生活を送れるのは、家族も健康であることが大前提ですよね。助け合って、支えあって、より楽しい毎日にしていけると良いでしょう。